INPEXの決算内容をできるだけ早く簡単に知りたい!
誰か教えてくれないかな?
今回は、そのようなお悩みにお答えいたします!
当記事は、時間の無い方に向けて、約3分でわかるようにINPEXの決算内容をまとめています!
はじめまして!御覧頂きありがとうございます!
当記事を書いております、日経225分析オタクのえざたつです。
時間の無い個人投資家の課題である、決算情報を簡単にまとめています!
まずは、決算短信に馴染みのない方に向けて、決算短信で最低限確認したいことをリスト化しました。
決算短信を見慣れている方は、飛ばしてお読みください。
企業を分析するために、”最低限”確認したいこと
決算情報をまとめているのはわかったけど、難しい計算をいっぱいするんでしょ?
あんまり難しいと蕁麻疹出るからお手柔らかに頼むよ?
基本的には、記載されていることの比較がメインになります。
苦手意識をポイすれば、全然蕁麻疹は出ないと思いますよ!以下の項目に着目してみてくださいね♪
【業績】チェックリスト!
将来の業績予想は、売上や利益が増加する見込みであっても、これまでの増加スピードに比べて明らかに成長が鈍化する場合は要注意です!
また、業績予想はあくまでも”予想”に過ぎないため、業績予想を過信しすぎるのはリスクとなります。
ポイントを意識しながら、ゆっくり読み進めてくださいね!
ここで一回、リラックスして脳をリセットしましょう。次は、財務編にいきます♪
【財務】チェックリスト!
利益剰余金がマイナスの場合は注意が必要です!これは、過去トータルの損益がマイナスということになります!
いかがでしょうか?
少し難しいですが、慣れないうちは最低限チェックした方が良い項目に絞って、重点的に見ていきましょう!
結 論
それでは、INPEXの四半期決算情報に入ります。何事も結論から!
1605 INPEXは、前年同期比 増収増益 です。
年度決算は、2020年度から増収増益です。2017年度から2019年度までは横ばい、2019年から2020年度は減収減益でした。
ここまでお読み頂ければ、50%は網羅していると思います。
ここから先は、より詳しくより簡単にINPEXの決算情報をまとめました。ぜひ最後までお付き合いください!
企業概要
社 名:株式会社INPEX
業 種:石油・天然ガス、その他の鉱物資源の調査、探鉱、開発、生産、販売及び同事業に付帯関連する事業、それらを行う企業に対する投融資
決 算:12月
資本金:2,908億983万5,000円
住 所:東京都港区赤坂五丁目3番1号 赤坂Bizタワー
発行済株数:1,462,323,600株
H P:https://www.inpex.co.jp
主に海外展開している資源開発の超大手ってイメージです!
LNG(天然ガス)に力を入れているリーディングカンパニーですね。
業績・配当状況・株主優待
業績
2021年12月期決算短信によると、業績の推移は下記のようになります。
ここでは読みやすさ重視なので、億単位以下は切り捨てますね。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 1株利益 |
21年1月~12月 | 1兆2,443億 | 5,906億 | 6,576億 | 2,230億 | 153.87円 |
20年1月~12月 | 7,710億 | 2,484億 | 2,573億 | ▲1,116億 | ▲76.50円 |
見事に大幅増益達成です!通期も黒字転換して、売上高も+61.4%の増収です!
まさにお見事!
どのような要因があるのかチェックしましょう。
主要原油価格が上昇基調で推移したこと、世界的な天然ガス価格高騰による石油需要増、新型コロナからの経済回復による石油需要増が増収要因です。
販売数量増、平均単価増、為替レート円安など、全てにおいて追い風となりました。
続いて、過去3年分の業績が下記になります。
決算期 | 売上高 | 営業 利益 | 経常 利益 | 純利益 | 1株利益 |
21年12月 | 1兆2,443億 | 5,906億 | 6,576億 | 2,230億 | 153.87円 |
20年12月 | 7,710億 | 2,484億 | 2,573億 | ▲1,116億 | ▲76.50円 |
19年3月 | 9,713億 | 4,742億 | 5,192億 | 961億 | 65.8円 |
過去3年を遡ると、毎年大きな利益の変動幅を持っていることがわかります。
経営に大きく影響を与える原油市場が要因となっています。
INPEXの株を長期保有する際は、国内だけでは無く世界情勢や主要原油市場に注視しつつ購入することが求められるとも考えられます。
そして毎年安定して利益を上げ続けている訳では無いため、成長株とは言えません。
配当状況
決算期 | 中間予想 | 中間実績 | 期末予想 | 期末実績 | 年度計 | 配当利回り |
22年度 | 27円 | – | 27円 | – | – | – |
21年度 | 13.5円 | 20円 | 13.5円 | 28円 | 48円 | 4.79% |
20年度 | 18円 | 12円 | 18円 | 12円 | 24円 | 4.32% |
19年度 | 9円 | 9円 | 9円 | 15円 | 24円 | 2.27% |
18年度 | 9円 | 9円 | 9円 | 9円 | 18円 | 1.37% |
業績の変動は大きいものの、株主還元である配当金は増加傾向にあります。
2020年度から、2%台だった配当利回りを一気に4%台まで膨らませています。
2021年度では、経営成績も改善しており、更に配当利回りが上昇しています。
2022年度は、合計で1株あたり54円の配当金を予想しています。
100株保有していれば、年間配当金が5,400円も受け取れる・・・。
配当金狙いでも十分に価値のある銘柄ですね!
配当金だけに着目するととても優良銘柄ですが、株価の変動が大きければ短期目線では損をすることも十分にあります。細かく愚直に積み上げていく方が良い銘柄かもしれませんね!
株主優待
株主優待を受けるには、以下の条件を達成している必要があります。
少しハードルは高いですが、長期目線でコツコツ積み上げた株主が報われる仕組みになっていますね♪
株価・指標
株価
続いては、2020年1月からの週足チャートです。
上値約1,300円から下値580円程度で推移しているのがわかります。
2倍以上の変動は想定しておきたいですね。ちなみに2020年1月はコロナショック真っ只中です。
2021年度から業績の回復が顕著で、しっかりと株価に影響を与えていますね!
増配の発表も、株価を押し上げていると考えられます。
指標
株価指標について記載していきます!株価は2022年2月9日の終値です。
一般的に割安・適正とされる項目は赤アンダーライン、割高とされる項目は青アンダーラインで表記します。
株価 | PER | PBR | EPS | BPS | ROE | ROA |
---|---|---|---|---|---|---|
1,147円 | 7.4倍 | 0.47倍 | 153.87円 | 2,288円 | 6.72% | 4.81% |
EPSは前年度マイナスでしたが、プラスに転じています。
PER・PBRも、まだ割安圏です。
貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー
貸借対照表
続いては、貸借対照表です!
INPEXの資産増減を、しっかり確認していきましょう!
前年度 | 今年度 | 推移 | |
---|---|---|---|
流動資産 | 3,870億 | 5,188億 | ↑ |
固定資産 | 4兆2,474億 | 4兆6,393億 | ↑ |
資産合計 | 4兆6,345億 | 5兆1,581億 | ↑ |
流動資産・固定資産ともに大幅に増加していることがわかります!
前年度 | 今年度 | 推移 | |
---|---|---|---|
流動負債 | 3,392億 | 3,488億 | → |
固定負債 | 1兆2,389億 | 1兆4,628億 | ↑ |
負債合計 | 1兆6,331億 | 1兆8,117億 | ↑ |
推定有利子負債 | 1兆2,348億 | 1兆1,502億 | ↓ |
負債合計は少し増えてしまっていますが、推定される有利子負債は減少しているように見えます。
前年度 | 今年度 | 推移 | |
---|---|---|---|
株主資本 | 2兆5,672億 | 2兆6,806億 | ↑ |
包括利益累計 | 1,692億 | 4,434億 | ↑ |
非支配株主持分 | 2,647億 | 2,223億 | → |
純資産合計 | 3兆13億 | 3兆3,464億 | ↑ |
負債純資産合計 | 4兆6,345億 | 5兆1,581億 | ↑ |
利益剰余金 | 1兆6,075億 | 1兆7,838億 | ↑ |
利益剰余金を1,000億ほど上乗せしています。全体的にかなりの好印象ですね。
増減の要因は、後述のサマリに記載していますので、ぜひ最後までご覧くださいね♪
損益計算書
前年度 | 今年度 | 推移 | |
---|---|---|---|
売上高 | 7,710億 | 1兆2,443億 | ↑ |
売上原価 | 4,398億 | 5,689億 | ↑ |
売上総利益 | 3,311億 | 6,754億 | ↑ |
営業外収益計 | 638億 | 1,122億 | ↑ |
営業外費用計 | 549億 | 452億 | ↓ |
経常利益 | 2,573億 | 6,576億 | ↑ |
特別損失計 | 1,899億 | 141億 | ↓ |
税合計 | 1,712億 | 4,295億 | ↑ |
当期純利益 | ▲4,295億 | 2,139億 | ↑ |
なんといっても、大幅な黒字転換が見ていて気持ち良いですね~。
売上総利益もほぼ2倍です!
キャッシュ・フロー計算書
前年度 | 今年度 | 推移 | |
---|---|---|---|
営業キャッシュフロー | 2,929億 | 4,454億 | ↑ |
投資キャッシュフロー | ▲4,171億 | ▲1,307億 | ↑ |
財務キャッシュフロー | 1,267億 | ▲3,152億 | ↓ |
営業キャッシュフロー:油価上昇により、前期比1,525億円増加しました。
投資キャッシュフロー:債権譲受けによる支出が剥落したこと等により、前期比2,864億円減少の1,307億円となりました。
財務キャッシュフロー:短期借入金の純増減額が減少したことや、長期借入れによる収入が減少したことにより3,152億円となりました。
営業キャッシュフローは増加、投資キャッシュフローは減少、財務キャッシュフローは減少していると良いと言われています。
営業CFは稼ぎが増えていて欲しいので増加、投資CFは投資=出費なので減少、財務CFは借金返済で減少します。
投資無くして成長無しということです!
サマリー
セグメント別は、日本以外全て営業利益が増加しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
株価というものは、短期目線でみると需要と供給の関係で値動きします。
しかし、長期目線では企業の成長性に応じた株価になるものです。
企業が成長していると読み解けるうちは、その企業に投資することで自身も一緒に成長できるのです。
当ブログをご利用いただいている皆様が、一緒に成長できる企業探しをお手伝いいたします!